この投資信託、正式名称は「フィデリティ・世界割安成長株投信 Dコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」と長いけど、その愛称が示す通り、まるで宝探しのように世界中から“10倍株”をハントする夢のファンドです。
「毎月分配金でお小遣いもらえるの?」「本当に大化けする銘柄が入ってるの?」とワクワク半分、不安半分ですが、投資の達人ジョエル・ティリングハスト氏が率いるこのファンドには、確かに可能性が詰まっています。
リスクはありますが、世界を舞台にした成長ストーリーに賭けてみるのも面白いかもしれません。今回の記事では、初心者でもわかる基本情報からメリット・リスク、始め方までをギュッとまとめました。
テンバガー・ハンター Dコースとは?
「テンバガー・ハンター Dコース」の基本情報と名前の由来
「テンバガー・ハンター D」って聞いたことありますか?なんだかカッコいい名前ですよね。実はこれ、正式名称が「フィデリティ・世界割安成長株投信 Dコース(毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし)」という投資信託の愛称なんです。長い名前なので、「テンバガー・ハンター D」で親しまれています。
この投資信託を運営するのは、アメリカの大手資産運用会社フィデリティ。日本でも知名度が高く、信頼感のある会社です。
そして「テンバガー」という言葉、投資に詳しい人ならピンとくるかもしれません。これは「10倍になる株」を意味する英語の「Ten Bagger」からきています。
つまり、この投資信託は「世界中で将来10倍に成長するかもしれない割安な株を見つけ出すハンター」というコンセプトを持っています。
運用は、投資の達人として有名なジョエル・ティリングハスト氏が担当。彼は数十年にわたり驚異的な成績を上げてきた実績の持ち主で、「隠れた優良株を見つける名人」とも呼ばれています。そんなすごい人が世界中から「これから伸びる!」という企業を選んで投資してくれる投資信託です。

ちょっとワクワクしますね!
テンバガー・ハンターDコースの基本方針
この投資信託に投資方針をまとめるとこのようになります。


- 主として世界(日本を含みます。)の金融商品取引所に上場(これに準ずるものを含みます。)されている企業の株式に投資を行なう。
- 企業の長期的な成長力と株価の割安度に着目し、企業の本源的価値を見極める運用を目指す。
- 個別銘柄選択にあたっては、世界の主要拠点のアナリストによる徹底的な企業分析や直接面談による調査を活かした「ボトム・アップ・アプローチ」により、魅力的な投資機会の発掘に注力する。
- マザーファンド受益証券の組入比率は、原則として高位を維持します。
- Dコース(為替ヘッジなし)は、実質組入外貨建資産については、原則として対円での為替ヘッジを行なわない。



全世界の割安成長株に投資するようなイメージですね。
「Dコース」の特徴:毎月決算・予想分配金提示型とは?
さて、「テンバガー・ハンター D」の「Dコース」って何だろう?と思う方もいるでしょう。この「D」は、投資信託の運用スタイルを表しています。具体的には、「毎月決算・予想分配金提示型・為替ヘッジなし」という3つの特徴があります。ちょっと専門的だけど、初心者でもわかるように分解して説明します。
まず、「毎月決算」っていうのは、簡単に言うと「毎月、運用状況をチェックして利益が出ていたら分配金として還元するよ」という仕組みです。年に1回とかじゃなくて、毎月お小遣いみたいに受け取れる可能性があるわけです。ただし、利益が出ないときは分配金がゼロになることもあるので、そこは注意が必要です。
次に「予想分配金提示型」。これは、「次回の分配金がいくらくらいになるか」を事前に教えてくれる親切な仕組みです。投資信託によっては分配金が決まるまでわからないことも多いんですが、これなら「来月はいくらもらえそうかな」と計画が立てやすいですよね。
テンバガー Dコース 基準価額ごとの分配金
基準価額(円) | 予想分配金(1万口あたり) |
---|---|
11,000未満 | 基準価額の水準等を勘案して決定 |
11,000~12,000未満 | 200円 |
12,000~13,000未満 | 300円 |
13,000以上 | 400円 |
そして「為替ヘッジなし」。これ、ちょっと大事なポイントです。この投資信託は世界中の株に投資するので、アメリカドルとかユーロとか、いろんな通貨が関係してきます。でも為替ヘッジをしないってことは、為替レートの変動がそのまま投資のリターンに影響するということ。例えば円安になると儲けが増える可能性もあるし、逆に円高だと減っちゃうことも。リスクもあるけど、その分リターンを狙える設計なんです。
要するに、「Dコース」は毎月分配金を狙えて、将来の分配金の目安もわかる、為替の動きもダイレクトに味わえるタイプの投資信託ということです。
テンバガー・ハンター Dの運用実績と可能性
過去の基準価格とリターンの推移
「テンバガー・ハンター D」がどれくらい儲かるのか、気になりますよね?まず、この投資信託の過去の実績をサクッと見てみましょう。「フィデリティ・世界割安成長株投信 Dコース」は、世界中の割安成長株に投資するファンドで、基準価格(投資信託の1口あたりの値段)の推移を見ると、その成長ぶりがわかります。
例えば、2020年3月のコロナショックで市場が大きく下がった時期、このファンドの基準価格も一時的に下落しました。でも、そこから回復して、2021年末にはしっかり上昇トレンドに乗りました。公式データによると、過去5年間(2020年3月~2025年3月時点)の平均年間リターンは約10~15%程度で推移している時期もあります。これは、世界経済が回復する中で、ジョエル・ティリングハスト氏の銘柄選びが功を奏した証拠です。
チャートを見ると、短期的な上下はあるものの、長期で見ればじわじわと基準価格が上がっているのが特徴。毎月分配金も出るので、「値上がり+分配金」のダブルでリターンを狙えるのは嬉しいポイントですよね。とはいえ、為替ヘッジがないから、円安のときはプラスに働きますが、円高だとちょっと厳しい局面もある。そんなリアルな実績を知っておくと、投資のイメージが湧きやすいはずです。


ただ、主要なインデックスと比較すると、リターンは劣っているので、素直にS&P500やオルカンに投資した方がいい可能性もあります。
テンバガー(10倍株)を実現する可能性はどれくらい?
さて、名前にある「テンバガー」って本当に実現するの?と疑問に思う人も多いでしょう。テンバガーとは、株価が10倍になる銘柄のことで、このファンドはその可能性を追い求めるコンセプト。でも、正直に言うと、投資信託全体が10倍になるのはかなりハードルが高い。それでは、どれくらい現実的なのか、運用方針と実績から考えてみましょう。
このファンドを率いるのは、フィデリティの伝説的マネージャー、ジョエル・ティリングハスト氏。彼はかつて「フィデリティ・マゼラン・ファンド」を運用し、1977年から1990年までに平均年間リターン29.2%という驚異的な成績を叩き出した人です。その秘訣は、「割安だけど成長する企業」を早めに見つける力。例えば、彼が過去に見出したウォルマート株は、上場後に30倍以上の成長を遂げました。





SNSなどで人気の投資信託では組み入れられていない銘柄が目立ちます。
「テンバガー・ハンター D」では、世界中の小型株や中型株を中心に、将来の大化け候補を探します。運用方針は「成長性はあるけど、まだ市場に気づかれていない企業」に投資すること。だから、ファンド全体が10倍にならなくても、ポートフォリオの中の何社かがテンバガー級の成長を遂げれば、全体のリターンをグッと押し上げてくれる可能性はあります。
ただし、現実的にはリスクも忘れてはいけません。為替変動や市場の波乱で短期的な下落はあるし、全ての銘柄が10倍になるとは限らない。でも、ティリングハスト氏の40年以上の経験と、フィデリティのグローバルな調査力を考えると、「テンバガーを狙える種」をまく力は確かにある。10倍は夢物語じゃないけど、気長に待つ覚悟が必要という感じですね。
メリットとリスクを徹底比較
テンバガー・ハンター Dの魅力的なポイント
「テンバガー・ハンター D」に投資するってどんなメリットがあるの?って気になりますよね。実はこの投資信託、普通の投資とは一味違う魅力が詰まっています。さっそく、3つのポイントでその魅力をチェックしてみましょう。
まず1つ目は、「世界中の割安成長株に投資できる」こと。アメリカ、ヨーロッパ、アジア…世界中の市場から「これから伸びる!」という企業をプロが厳選してくれます。自分で海外株を調べて買うのはハードルが高いけど、このファンドなら1つ買うだけでグローバルなチャンスにアクセスできるんです。まるで、世界旅行しながらお宝を探すような感覚ですね。
2つ目は、「アクティブ運用」の力。インデックスファンドみたいに市場全体に合わせて動くのではなく、ジョエル・ティリングハスト氏のような投資の達人が「これは!」と思う銘柄を積極的に選びます。彼の目利きで、市場が気づく前の隠れた優良株に投資できる可能性があるのは、ワクワクするポイント。過去に彼が見つけた株が何十倍にもなった実績を考えると、期待したくなりますよね。
そして3つ目は、「毎月分配金が狙える」こと。毎月決算型だから、運用で利益が出ればその一部が分配金として戻ってくる仕組みです。お小遣いみたいに定期的に受け取れるのは、投資を身近に感じられるメリット。将来の大きなリターンも狙いつつ、今もちょっとしたご褒美が得られるなんて、欲張りな私たちにピッタリかもしれません。
注意すべきリスクとデメリット
ここからは、「テンバガー・ハンター D」のリスクとデメリットをしっかり見ておきましょう。知っておけば、賢く付き合えるはずです。
まず大きいのが「為替リスク」。このファンドは為替ヘッジなしなので、円と外貨のレートが動くとダイレクトに影響を受けます。例えば、円安になれば海外の資産価値が上がってラッキーだけど、円高になると目減りしちゃうことも。2022年のように円安が進んだときはプラスだったけど、逆のパターンもあると心得ておくべきですね。
次に「手数料の高さ」。アクティブ運用だから、インデックスファンドよりコストがかかります。信託報酬は年率1.65%程度です。1万円投資しても、年間165円が手数料に消える計算。長期で考えると地味に効いてくるので、「その分リターンでカバーできるか」が大事なポイントになります。
そして一番気になる「元本割れの可能性」。投資だから当たり前だけど、市場が下がったり、選んだ銘柄が期待外れだと、投資したお金が減るリスクはゼロじゃないです。特に小型株や成長株は値動きが激しいから、短期でみるとジェットコースターみたいな動きも覚悟が必要。10倍を目指す夢がある分、失敗したらマイナスもあり得るってことですね。
要するに、「テンバガー・ハンター D」は大きなリターンを狙える魅力があるけど、為替や手数料、値下がりのリスクと背中合わせ。自分のリスク許容度と相談しながら、「これならいける!」と思えるか見極めるのが大事です。
よくある質問とその回答
「テンバガー・ハンター D」に興味はあるけど、ちょっとした疑問が浮かんでる人も多いはず。ここでは、よく聞かれる質問をピックアップして、回答しておきます。これを読めば、モヤモヤがスッキリ解消するはずです。
毎月分配金はいつもらえるの?
「毎月分配金ってどんな感じでもらえるの?」って気になりますよね。「テンバガー・ハンター D」は毎月決算型なので、運用で利益が出れば毎月分配金が受け取れる仕組みです。具体的には、毎月20日が決算日(休日の場合は翌営業日)で、そこから数日後に証券口座に振り込まれることが多いです。


ただし、金額は毎月固定じゃないのがポイント。市場が好調で利益が出れば多めにもらえるし、逆に下がるとゼロになることもあります。お小遣い感覚で楽しむなら「出たらラッキー!」くらいの気持ちでいると、ストレスなく付き合えますよ。
本当にテンバガーになる銘柄が入ってるの?
「名前が『テンバガー・ハンター』なら、10倍になる銘柄が入ってるよね?」って期待しちゃいますよね。でも、ちょっと冷静に考えてみましょう。このファンドがどんな銘柄を持ってるか、実は全部は公開されてないんです。フィデリティの公式資料だと、組入上位10銘柄くらいは見られるけど、全貌は「企業秘密」的な感じ。アメリカの小型成長株や新興国の隠れた有望株が入ってる可能性が高いですが、具体的な社名は一部しかわかりません。
じゃあ、本当にテンバガーになる可能性はあるの?ってところですが、これは運用哲学にヒントがあります。ジョエル・ティリングハスト氏のスタイルは、「割安で成長余力のある企業」を早めに見つけること。過去に彼が見出したウォルマートやスターバックスは、実際に何十倍にも成長しました。このファンドでも、同じ目線で「次の大化け株」を探しています。ただし、投資信託は数十~数百銘柄に分散しているので、1つが10倍になってもファンド全体が10倍になるわけではありません。でも、ポートフォリオの中にテンバガー候補が紛れてる可能性は十分あります。
要するに、「テンバガー確定!」とは言えないけど、ティリングハスト氏の40年以上の経験とフィデリティの調査力が「可能性」を生み出してるって感じ。夢を追いながら現実的に考えるなら、「隠れたお宝が眠ってるかも」くらいの期待感で楽しむのがちょうどよさそうです。
テンバガー・ハンターDコースのまとめ
このファンド、基準価額が上がれば分配金も期待できるし、為替や市場の波に乗りながら成長を追いかける面白さがある。一方で、リスクもあるからこそ、「自分に合うかな?」ってじっくり考えるきっかけになったのではないでしょうか?
この記事が、なにか参考になれば幸いです。
投資信託ではなく、個別株のほうがテンバガーを狙える可能性があります。
個別株で成功するにはファイナンスの知識も必要です。